2004年12月11日

『ラストサムライ』

近代日本を舞台にしたファンタジー映画。
『ラスト・オブ・モヒカン』第二部日本編。(嘘)
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2004年12月01日

『ハウルの動く城』ネタバレ感想

ハウルの動く城を、もう一度見てきた。
最初に観たときよりも、もっと圧倒された。

宮崎さんの映画の中でも、新しい3作、『もののけ姫』『千と千尋の神隠し』『ハウルの動く城』には特徴がある。
それはある意味、物語を完結させていないということだと思う。
もちろん中心となる大きなストーリーには起承転結はきちんとある。
けれども一つの物語のまとまりとして収まりきれないモチーフを、三つの作品にはぎゅうぎゅうに詰め込んでいるのだ。
すべてが意味のあるもので、示唆と隠喩だらけである。
込めたいものはすべて込め、怒涛のような勢いで物語が進む。
鬼気迫るものがある。
監督の執念を感じる。
「ここのところはどうなのか?」という疑問が山のように浮かぶ。
そして、「考えろ」「もっと自分で考えろ」といわれているような気がして、落ち着かない。

感想はこちらに。
感想というか、すべてたわごと。
単にネタバレであるだけでなく、完全に映画を観た方向け。おまけに無駄に長いので、暇な方向け。
読むと謎解きをする楽しみもなくなるので要注意!

あと、原作との関連性についてだが、どうやら物語の設定だけ使った別物というところらしい。ストーリーとか人間関係とかテーマとか……まあ、いろいろオリジナルな世界観を展開する。これについては否定的なご意見が出ても当然だろう。原作者がどう感じているかが何より一番気になるところ。「自分の書いたもの、描きたかったものとは違うが、これはこれでありかもしれない」と思ってもらえればいいけれども、原作者のこだわりもあるだろうし、どうなんだろうな。
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2004年11月25日

『バグダッド・カフェ』

以前からなーんとなく気になってた映画で、レンタルショップで行ったり来たり。
今回やっと手に取る気になった。
 
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2004年11月22日

『ハウルの動く城』

「初日、2日目の上映には行くもんじゃないよ」てな忠告にも耳を貸さずに観てきました『ハウルの動く城』。
秋口にバタバタしてて、『ヴァン・ヘルシング』も『ヴィレッジ』も『キング・アーサー』も観損ねてしまったのがあって、焦ってたのもあるけど。

並んでチケットを購入。大スクリーンの、前から8列目の真ん中辺。こんな前の方で観たの久々だよ。映画館ってなぜか後ろの席から埋まるのよね。
下から見上げる形の観賞は確かに少々疲れる。でも近くから見る映像はド迫力で、これはこれでありかなと今回思った。

でも人ごみに酔った。疲れた。疲れたけど少々興奮気味。
感想はいろいろあるんだけど、まだなんかまとまらない。
とりあえず思いついたことをメモ的に。
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2004年09月11日

『華氏911』

ブッシュを非難する告発映画。
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2004年08月26日

なんかまだセクサロイドのジョーにこだわってる自分

引っかかってるんです。ちっとも魅力的に思えなかったのは、なぜかなあ、なんて。
ジュード・ロウの演技、巧いって声があちらでもこちらでも。
巧いかもしんない。でも本来の彼の魅力がないよー。

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2004年08月23日

『人類創世』

ジュード・ロウ追っかけ鑑賞は、ちょっとお休み。
アノー映画アイドルのロン・パールマンが観たい一心で借りてきた『人類創世』なんだけれども。
……。
どう感想を書けばいいのかわからない……。

冒頭で燃えさかる焚き火を守ってのワンショット。
ひょっとして主役かー?
堂々たる猿人ぶりだなあ、と最初は惚れ惚れ見てたら、そのあと特殊メイクによるロンのそっくりさんが次から次へと登場してきて、
「オーオーオー」だの、
「オーホーホー」だの、
うにゃうにゃ、わやわや、しゃべりだす動き出す。
台詞は全然ないし(何か言ってるんだけど原人語)、髪の毛ぼうぼうだし、ファッションセンスもへったくれもないボロをまとっているし、誰が誰やらの状態に。
うわーパールマンが増殖しちったよう、困った区別がつかんじゃないかーと泣いていたら、途中失った火を捜す旅に男3人で出かけることになり、ああ、やっぱり主役だわ、と、そのあとしばらくは、ちょっとうきうき。

どうやら粉雪が舞うような寒い地方を出発していくらも歩かないうちにサバンナのようなところに出て、ライオン(?)に襲われる。
なにやらシュールな展開だなあ、と見ていたら、木の上に逃げて、何日も何日も枝にしがみついてライオンがあきらめて行ってしまうまで粘り抜く。
木の枝にしがみついていた間、木の葉を3人で食いつくし、まるはげにされた木が弱って枝が折れてしまったのには笑った。

そこはかとなくファンタジーテイストかな?
わざとかもしれないけど、時間の感覚とか、旅をするときの距離感とかがすごくわかりにくくてつかみづらい感じ。

猿人を演じたロンの顔はユーモラスで、『薔薇の名前』や『スターリングラード』でのある種グロテスクな強烈さは影を潜めてる。
人食い部族の食べ残した骨が人肉だと気づいて、一度は口に入れた肉をペッペッペッ、と一生懸命吐き出す仕草が妙に可愛らしかった。(現代人ならゲロ吐くと思うんだけどね)

でも、途中からパーティのメンバーで一番若くてハンサムなやつに可愛い彼女ができて(彼と彼女も相当の猿人ぶりと原人ぶりなんですが)、彼らに主役の座をすっかり奪われてしまう。

そんで最後は、こういうオチかよ!という結末だった。

ひょっとすると邦題と内容が激しく食い違ってませんかみたいな映画。
少なくとも『人類創世』を描いた作品ではないと思うんだけど。
ていうか、そもそもどういう主旨でできた映画なんだろう。
いや、こじんまりとまとまった普通のハッピーエンドの物語だというのを念頭において観れば、それなりに味があってよいのかも。
よいのかな。うーん?

アノー監督らしさは随所にちりばめてあって、そのつもりでみるとそれはそれで楽しめる。
ただ、素でこれ観て楽しいかというと、ちょっと疑問。(何が楽しいのかと聞かれたら、やっぱり彼と彼女のロマンスなんだろうか? ううむ……)
ドラマチックに仕立ててあるので、とりあえず退屈はしない。
字幕が一切必要ないので、世界中どこでもそのまんま放映できるところが、傑作といえばそうかもしれない。(とはいえ日本版はぼかしが異様に大きいのが気になったけど)

気になったといえば、彼と彼女がいちゃついている横でロンがずーっと一人だったことに、私はある種の理不尽さを感じてたみたい。(もう一人のメンバーには残してきた部族の中に彼女いたみたいだったし)
アノー監督の描く女は、ある意味すごくシビア。
『セブンイヤーズ・イン・チベット』でも『スターリングラード』でも躊躇なく「いい男」を嗅ぎ分けて選んでる。すごく「いい男センサー」が発達してるというのかな。
だけど原始時代に性格のよしあしとかってあまりポイントにならない(らしい)から若いだとか見目がよいとかしか判断基準がない。
いや、この話の場合厳密には彼女が彼を選んだわけではないのかもしれないけど……。
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2004年08月15日

A.I.と人間の違いって?

ロボットと人間の本質的な違いは何だろう。

映画『A.I.』の中では、メカニック=ロボット、オーガニック=人間というふうにきれいに棲み分けがなされていて、たとえば森博嗣氏の『迷宮百年の睡魔』の中で考察されているようには、人間とメカニックの境界が曖昧になっていく現象については触れられていない。

なんかその辺が映画では流されてた気がして、あまり気にも留めていなかったのだけれども、そのあたりに視点を据えての詳しい感想(解説かな?)を見つけたのでリンク。

昔書いたものサルベージ

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2004年08月08日

『A.I』

SF作品としてみれば、マニアックなものが量産されている昨今、やや大味だという評価が出ても仕方がないのかな、とは思う。でもこれ、おとぎ話としてみればとっても秀逸。
私は好きになりました。

ジュード・ロウは、セクサロイド(セックス・ロボットって言い方だっけ?)のくせにちっともセクシーでない役。
超くだらないステレオタイプのくどき文句を次から次へと羅列していくばかりでとても魅力的とは言いがたい。
そのくせ、女についてはエキスパートなんだ、と胸を張る彼は滑稽で、まあそれなりに、かわいいっちゃ、かわいい。
タップダンスもどきの動きはメカっぽくてグッド。
野暮ったいんだか決まっているんだかわからない衣装、『マトリックス』のネオの衣装にも微妙に似た感じなんだけど、比べてみてもやっぱり野暮ったい。
ヘンテコなヘアスタイルはさほど気になりませんでしたが。
スマートにしないところが狙い目なのかな?
ただ、3枚目ならもう少し3枚目っぷりが強調されててもいいのに。
キャラとしてちょっと中途半端だったなぁ。
ジュード・ロウの魅力を堪能したいと思ってみると、ちょっと物足りないって感じ。
でもまあ脇役だし、主役食っても仕方がないんでこんなもんでいいのかもね。

ハーレイ・オスメント君がよいです。
少し首をかしげて、何かを感じ取ろうかとするように見上げる仕草がとても印象的。
あまりにもかわいそ過ぎる展開に、途中何度も暴れそうになりましたが、最後まで観てよかったです。
さりげなく、本当にさりげないけどハッピーエンド。
静かに静かに終わります。

ちょっとだけロードムービー仕立て。
お話としては、『ピノッキオ』とアンデルセンの『人魚姫』を足して2で割ったような感じ。(これ言うとネタバレ?)


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2004年08月04日

『スターリングラード』/『ニュー・シネマ・パラダイス』(完全版)

●『スターリングラード』をビデオで鑑賞。
おもしろかったです。

ロシアの天才スナイパーヴァシリを演じたジュード・ロウが申し分なく素敵でした。
いやもう、ずぶずぶと底なし沼のように彼の魅力にはまりつつある今日この頃です。
この人すごく綺麗な顔なんだけど、それだけじゃなくて目の光が強いというのか、まなざしがとても印象的。
写真で見てもそれはそれはハンサムな青年なんだけど、動いているときの表情や仕草、その一挙一動の美しさはちょっと言葉では表現できないものがある。
『ガタカ』を観てジュード・ロウの美しさに魅せられた方にはオススメでっす。

感想はコチラ

感想を書きながら長くなり長くなり……めんどくさがりの自分らしくないよ……改めてジュード・ロウにどっぷりなのを自覚してしまい。

次は『A.I.』を観ようかと。

●『ニュー・シネマ・パラダイス』は絶対おもしろいよ、と勧めてくれた人がいたのでがんばって観たんですが、いかんせん私には大河ドラマ過ぎた。
トトが小さいころのエピソードはすごくおもしろかったし、大人になってからは普通のラブストーリーとして観てたんだけど、最後の最後で置いていかれてしまった。
この物語に込められたものに共感できるには、自分が青すぎるんだなーと思います。
いつか、もっと歳をとってから観たら、共感できるようになるんでしょうか。

トトはアルフレードを対等な友達だと思っていたけど、アルフレードはトトを友人としてでなく、あくまでも保護者としての立場で見ていたんだなーというお話。その是非はわからないけど、人間と人間のつながりってこう、切ないよなぁ、というお話。(違うかもしれない)
けど、あんまりだよ、って感想が残って私は後味が悪かった。

トトには父親がいなかったわけだけど、アルフレードのかかわり方は、父親的で、実は乗り越えるべき壁だったんだという印象だったんだけど、本当のところはわからない。
トトがあの後誰か特定の女性を愛することができるようになるのかもわからないし……。
難しかったです。
私の理解力不足かも。

[追記]
悩みつつもウェブをうろうろしていたら、こんなレビューを見つけました。
意味がわからなくて悩んでいたのが、少しスッキリ。
歴史的な背景抜きでは作品を理解するのは難しいといういい例ですね。
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2004年07月20日

『薔薇の名前』

中世の鬱屈した人の様子や雰囲気が、すばらしくリアルで気持ち悪いです。
異端審問官のギーがすばらしく凶悪で、憎ったらしいです。
グノーシス派の男が火あぶりにされるシーンはグロテスクで、怖かったです。

ショーン・コネリーのウィリアム修道士がしぶくてかっこいいです。
知に対する限りない貪欲さを持ち、妄信的な中世キリスト教世界にたった一人で対峙しているところとか、権力に屈して一人の人間を見殺しにしてしまった過去に責め苛まれているところとか、なにやら非常に魅力的な人物でした。

クリスチャン・スレーターのアドソは可憐です。
師を一人の人間として限りなく尊敬しながらも、怖いもの知らずの若者らしくズケズケと批判し、断罪する。
なにやら危なっかしいし……ぎょえーと思ったのが、村娘Aに襲われてしまったシーン。押し倒されて貞操を奪われてしまった挙句、どうやら惚れてしまったらしく、「彼女を助けたい」と一生懸命な彼。ここは笑っていいのかどうなのか……なんか複雑でした。

異端の定義とは? 信仰と狂信の境界は? 笑いは信仰の妨げになるのか? 知的なものはただ受け継がれていくだけのもので、発展するものではない? などなど、置き去りのテーマがあちこちにちりばめられていて、観ていて結構フラストレーション溜まる。

てか、原作を読むべきっすよねー、やっぱりこれは。
難解だといううわさを聞いているので、躊躇しています。
でも死ぬまでには読んどきたい本という感じですねーこれは。

紹介読むだけでも難しかった書評↓

松岡正剛の千夜千冊『薔薇の名前』


ところで、この映画『薔薇の名前』、監督さんが『セブン・イヤーズ・イン・チベット』のジャン・ジャック・アノーさんじゃないっすかー。
好みかも知んない、この方の作品。
んで、この人の『スターリングラード』という作品に、ジュード・ロウが出ているらしい。
これは観なければ、とチェック入れたとこです。
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2004年07月18日

『ハリーポッターとアズカバンの囚人』

子役たちの成長にびっくり。
ハリー、あんなにちっちゃかったのに。
ロン、あんなにあどけなかったのに。
凛々しかったハーマイオニーは、巷での評判どおり、超のつく美少女になっておりました。
マルフォイ顔が細長くなった。
ネヴィル……あんた誰? と聞きたくなるぐらい、劇的な変化を遂げておりました。
などなど、ホグワーツの少年少女たちにやっと再会できた嬉しさもひとしおでしたが、お話そのものも、原作のいろいろなエピソードがぎゅっと詰まっているもので、とてもおもしろかったです。

ルーピン先生が、原作のトボけたキャラと一味もふた味も違っていて、妙にカッコイイ先生になってたなぁ。
狼男に変身した姿が……なんというのか……原作とはまた違うのだけれども、痛々しいです。
ゲイリー・オールドマンのシリウスは貫禄でした。お話の構成上、思ったよりも出番は少なかったんだけど、アズカバンで過ごした失意の日々、親友を殺され、殺人の濡れ衣を着せられ、なす術もなく閉じ込められていた苦しみを無理なく表現していた。
細かい突っ込みどころは結構あるんだけど、映画としては、3作中一番おもしろかったかなぁ。子役の演技もさまになってきてるし。

うごいてしゃべる巨大な挿絵としては、1、2作目と同じく堪能かつ満足。
家出したハリーがバスの車掌と出会うシーン。(ハリーは彼に自分はネヴィルですとは言わなかったけど)
旅館漏れ鍋のざわざわした様子。
魔法学校の神秘的なたたずまい。
ハリーがヒッポグリフの背中に乗って湖上を飛ぶシーン。
雨の中でのクィディッチの試合。
ディメンターがやってきて、魂を吸い取ろうとするシーン。
映像的に、ゴシックホラーめいたニオイがやや強くなった感じ。
こういう捉え方もありですね。

でも、それだけじゃなくて、シーンをつないでいく流れだとか、セリフのテンポがよくて、(ごちゃごちゃしたエピソードは思いきって組み替えて大胆に簡略化してたせいかもしれないけど)もう一回観てもいいかな、という気にさせてくれました。

以下、細かい点で気になったところ。
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2004年07月17日

『道』

フェリーニの『道』を観賞しました。
古い古い、モノクロ映画です。
この時代の作品はこれまで観たことも触ったこともない、全くの初体験。
こう、全体の空気というか、トーンというか、音楽からしてその時代特有のカラーなのが最初はとっつきにくくて外側から眺めてたんですが、途中から次第にハマりました。
てか、元祖ロードームービーぢゃんかよ、これ。

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2004年07月10日

『ミツバチのささやき』/『蜘蛛女のキス』

『ミツバチのささやき』と、『蜘蛛女のキス』を借りてきて観ました。
『ミツバチのささやき』は1970年の、『蜘蛛女のキス』は1985年の作品です。2本とも古い映画ですが、『ミツバチのささやき』の詩的な繊細さも、『蜘蛛女のキス』の密度の濃い空間も、最近の映画にひけをとらないおもしろさでした。

●幼い少女の目から見た世界を静かに切り取った『ミツバチのささやき』。無垢で、無防備で、無心な少女のまなざしを通して広がる世界の深さ、不条理さが印象的な映画でした。
 感想を書こうとして半分あらすじ(→こちら)みたいになってしまいました。あらすじを書いてみても、その静謐で緻密な映像はとてもじゃないけど再現できません。長い作品ではないので、興味のある方は、機会があれば、ぜひ一度観てみてください。
 舞台は内戦下のスペイン中部だということですが、歴史に疎い私は、当時のスペインの山村の人々がどのような暮らしをしていたかの知識がありません。
イサベルとアナの両親の心にはそれぞれに、戦争が何がしかの影を落とし、彼らは鬱屈した精神状態にあるようです。そのあたりのところは背景がいまいちわからないので、もうひとつ理解できなかったのですが、わからない部分はさておいて、アナの心の動きを辿っていくだけでも十分見ごたえありました。


●『蜘蛛女のキス』は、純愛ものというほかないなぁ。ウィリアム・ハートの演技がむちゃくちゃ上手くて、なんだかモリーナと一緒になって一喜一憂という感じでした。ごつくていかつい男性の外観を透かして、柔らかで豊かな女性性そのものが姿を現す感じが素敵で、モリーナの本当の姿をちゃんと見てあげられたヴァレンティンはほんとにいい男だよなあ、などと思いながら観ていました。
 最後の最後の夢のシーンで、2人の気持ちは本当に通じ合っていたんだ、閉ざされた世界が破れて、お互いの存在を受け入れられたんだ、互いを与え合うことができたんだ、ああこれはハッピーエンドなんだな、と納得できました。生と死の狭間の極限状態で起こる、かなり痛いお話でしたが、私にとっては見終わって幸せになれる作品でした。
 ひとつだけどうにも気になって仕方がなかったのが、字幕でのモリーナのセリフで、一人称が「僕」。普通の男性のしゃべり方として訳しているけれども、これ、ほんとは多分女言葉だよなぁ。ていうか、女言葉のほうがしっくりくるよなぁ。やさしくて、しおらしくて、いかにもというしゃべり方だったのになぁ。

『薔薇の名前』とフェデリコ・フェリーニの『道』も借りてきて、これから観るところ。個人的に、古い映画週間です。
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2004年06月27日

『ガタカ』

無責任 Memoさん紹介されていて、興味を覚えたのでレンタルして観ました。
映像が静かで、主人公が弟と泳ぐシーンなどのゆっくりと流れていく時間の感覚がノスタルジック。
音楽が繊細で、作品の雰囲気をすばらしいものにしています。
ラストがとにかくすごく切なくて、涙が出てきて仕方がなかったです。

解釈の仕方でどうとも取れるようなつくりになっている話だとも思いますが、これから観るつもりの人は、ストーリーを知らずに観る方が楽しめるかとも思います。
詳しい感想は、こちらに置きました。(ネタバレです)

観終わった直後の、わけのわからない私の電話での感想(しかもネタバレ)を聞いてくれた友人が一言。
「泣いた赤鬼やね」
そうか? そうともいえるか?
『ガタカ』の場合、赤鬼の動機が「人間と友達になりたい」という漠然とした甘えじゃなくて、自分の人生を生き、夢を叶えるため、っていうところがなお辛い部分なんだけどな。

ギモンに思った点が1点。
背丈が合わないからといって、何センチか両足を途中で切って長さを足して、血管や神経やら何やらを全部つないで元通りに運動できるようにする技術があるくらいなら、ユージーンの事故の後遺症もなんとか治せなかったのでしょうか。
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2004年06月19日

『クリムゾン・リバー2』で萌え死

感想を一言で簡潔に言い表すと、萌え。

ブノア・マジメルかっくいー。
ジャン・レノしぶいよー。

そんでもってお話はというと、前作と同じく、雰囲気だけミステリータッチのお馬鹿アクションムービーです。ツッコミどころ満載(というより穴だらけ)なんだけど、、言うだけ野暮なんで、言いません。

マジメルが冒頭の殴り合いシーンでクソ強いとこ見せるのは、前作のカッセルの格闘シーンと同じ。そのあと、どこまで行くんだーという障害物リレーの追跡シーンもありましたし、最後の方ではパニックムービーさながらの逃亡シーンもあったりだとか。

黒装束の僧侶たち、めちゃくちゃ強かった。
空中大回転とかのあり得ない大技かますわけでないのに、ひたひたと不気味さの漂う強さ。家屋の間をぴょんぴょんとウサギのように跳躍して走りぬけ、走行中の列車の上を乗り越えて、どこまでもどこまでも逃走。どこまでもどこまでも追っていくレダがまた人間離れしてて笑えたけどもさ。

ニーマンスの地味さにも萌え。
派手な格闘シーンは若い衆に任せますとばかりに、地道に聞き込みを続けていく彼。いい味出してるよなー。

そして、そして全編通じて息の合ったレノとマジメルの掛け合いがなんとも萌え。

というわけで、以下腐女子モードの入ったコメント。理解と耐性のある方のみの閲覧推奨。
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2004年06月06日

『トロイ』を観てきました

おもしろかったよ、いろんな意味で。
ネタバレ気味の感想は、いずれ本拠地にupするとして、ここではメモ的感想文。

史実なり、史実にまつわる伝説なりを、憶測と想像で補完してひとつのストーリーにまとめ上げるやり方は興味深かったしおもしろかったけど、トロイの場合は憶測というよりも、すでに妄想の域に達していると思ったのは私だけでしょうか。
木馬以降のアキレスをめぐるエピソードには、はからずも爆笑してしまったんですが。んなアホな、って感じで。

音楽の使い方が単調で、効果音を耳障りに感じたりだとか、もう少し短くてもいいんじゃないの?ってなシーンもあったりだとか、細かいところに難癖をつければつけられないこともないけど、エンタテとしてはうまくまとまっていたと思います。
辛口批評が多かったのは、私的にはむしろ意外だったりします。

脇キャラクターがとにかく個性豊かで、非常に魅力的でした。老いて神託を妄信するトロイ王だとか、利発さと愚鈍さで対照的な2人の王子だとか、ギリシア同盟軍の中でおそらく唯一のアキレスの理解者であろうイタケーのオデッセウスだとか……。

特筆すべきはやはり、オーランド・ブルーム演ずるパリス王子です。実に情けなくて、甘ちゃんのお坊ちゃんで、とことん腑抜けた卑怯者ですが、ある意味等身大の人間として非常に身近に感じました。英雄、猛勇ぞろいの古代を舞台に、さりげなく凡人が混じってる。一国の王子がそんなんじゃ許されないだろうお前、って感じが実によく出ていて、目が離せませんでした。
イライラしつつ観てた人、たっくさんいただろーな♪
『指輪物語』で主役を差し置いて悪めだちしていたレゴラスとはまったく別人!
旬な役者さんですね、オーランド・ブルーム。

いやー、ヘレンの気持ち、実は私、すごくよくわかるゾ。
ゾロやサンジは素敵だけれども、実際に好きになるのは多分ウソップだろうな、というあたりではないかと。
(『ワンピース』知らなきゃわかんない話題振ってどーするよって気もしますが)

あ、ブラピのこと書き忘れてた。
アキレスは素敵でした。
ブラッド・ピットの真面目なところがよーく出ている役だと思いました。
うん、私、ブラッド・ピット好きなんです。
役に対する真摯さ、真剣さと、だけど暑苦しくなく気負いすぎないバランスが好き。
今回も実を言うと、ブラピ観るために行ったようなもんだったんですが、乙女の妄想大爆発的ロマンスな展開に、思わず毒気を抜かれて楽しんで観てきてしまいました。

冷静になるために、ホメロスを読んでこようかと思います。

次は『クリムゾンリバー2』を目指します。1はワルノリと遊びゴゴロがとっても楽しかった。ご都合主義もここまで遊んでればOKよ!って感じで。同じ路線らしいので、また、ヒマを見つけて行ってきます。
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2004年05月20日

『RESERVOIR DOGS』の感想です

情動・感覚にものすごく訴えてくるものがある話。
ストーリィの流れ、場面の転換、キャラクターの台詞回し、そのすべてがハイテンションで魅力的。
一方で、暴力シーンはどうしようもなく生々しくてグロテスク。
(警官が拷問に遭うシーンがあまりに痛いので、断念して早送りしました)
『KILL BILL』ほどにはスラップスティック的ではないものの、息もつかせぬ展開は、何かに追いかけられる夢に引きずり込まれるような緊迫感に満ちています。
そして、ラストシーンは一種のカタルシス。
行き止まりに向けて収束していく中での、コミカルささえ感ぜられる撃ち合いのシーンに思わずにやり。
そのあとにくる虚脱感とどうしようもない切なさに、呆然。

裏切り者として、サツの犬として死んでいくもののやりきれなさが、野良犬のように殺されていくならず者たちの惨めさとあいまって、胸に迫ってくる。
その痛みがやけに鮮烈でした。
さりげなく、一人一人のキャラクターの性格づけや背景が妙に細かくて、そういうところがデビュー当時からタランティーノはタランティーノだ、なんて思いました。
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2004年05月15日

河童切りはエグ過ぎだよ

ああ、タイトルがネタバレ。(観た人しかわかんないから、まぁいいか)
おもしろいシーン、好きなシーン、繰り返し観たいシーンが山のようにあるのに、そのシーンが許容範囲外の残虐シーンに境目もなくつながっているので、2泊3日で借りたのに、観返すことができませんでした……。

おとといの日記で書き忘れたんですが、先日やっと『KILL BILL vol.1』をレンタルしてきて観たんです。
ヘンなニッポン大炸裂!
通の人によると、ものすごくたくさんの和製映画のパロディが入っているそうですが、私にはほとんどわかりません。
それでも充分楽しめました。
音楽秀逸。テンポ秀逸。間の取り方が秀逸!
エル・ドライバーはやっぱりステキだなぁ……。(特にあのアイパッチ)
宴会場青葉屋の内装、『千と千尋』の湯屋に似てるなぁ。

『恨み節』の歌詞での「女は捨てました〜」のフレーズに合わせてザ・ブライドがソフィーを捨てていたシーンで思わず笑っちまったと友人が言っていたけど、それは気づかなかった。
血の海クラクラであのへん観てた時集中力を欠いていたのかもしれません。

それはともかくタランティーノは役者としてはいまいち、とか演技ヘタとか巷では散々に言われているけれども、私が観た限りでは(『フロム・ダスク〜』とかでも)そうひどいという印象はありません。普通に見るに耐えるレベルの演技はできてると思うのだけど……。とにかく監督として頑張って欲しいファンが、「彼の演技は酷い」といじましく吹聴して回ったのかな、なんて想像したり。

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2004年04月29日

観てきました、『KILL BILL vol.2』

実は私、1を観てないんです。本当は観賞前にレンタルショップで借りてきて観る予定だったんですが、今日を逃すと予定が立たない。今回も劇場で見られないのなんてゼッタイ嫌だ。というわけで、明らかに続き物である作品の後半のみを、ほとんど予備知識なしで観てしまうという暴挙に出ました。

前作で話題になっていた過激な殺戮シーンはありませんでした。ひとまずホッ。(痛いのダメ。貧血起こしそうになる)

なんつーか、アクの強いキャラクターの一挙一動を追う楽しみっていうんですか。エル・ドライバーの悪辣ぶりに惚れました。ええ、惚れましたとも。プロトタイプだとは思うけどね。(しかし『レジェンド・オブ・メキシコ』とネタかぶってるよ)

観ただけでは何がなんだかわかんないだろーと、パンフレットを買ってきてむさぼり読む。読んだはいーんだけど、引用されてる映画とか、俳優さんとか、ほとんどなーんにもわからない。

スウェーデン制の暴力ポルノ映画だという『THEY CALL HER ONE EYE』が観てみたくなったのって私だけ? あと、前作でも話題になってたみたいだけど、『修羅雪姫』。

フィクションの中の暴力性のようなものに直面するとき、自分の中の暴力志向みたいなものについて、はたと考えてしまう。これは一体なんだろう、みたいな。

フェミニズム関連の本などを読むと、暴力性と性衝動のかかわりはメディアなどを通じて学習されたものだと書かれている。そこでポルノに対する問題提起がなされているんだけれども(だからポルノを根絶せよと続くのだけれども)、私はむしろ、人間の本質と凶暴性とか、暴力衝動だとか、他者に対する攻撃性とかは切り離せないものじゃないかと思ったり。(専門家じゃないのでよくわかりませんが)

暴力的なイメージで興奮することと、性的なイメージで興奮することの関係づけって、本当に後天的に学習されたものなんだろうか。(現実の暴力は忌まわしいものでしかなく、現実の性行為とかかわりがあってはならないものだとも思いますが。現実に被害者が存在することが軽く見てよい問題じゃないのは忘れてはいけないことだとも思うし)

などとつらつらと、とりとめもなく書き連ねながら、『KILL BILL』とは話の焦点がずれていってますね。

『KILL BILL』は性的なイメージを喚起させる話ではないですが、クライマックスでのビルの立ち居振舞い(というか、ブライドに対するアクションの数々)には、正直ドキドキしたのですね。このドキドキって、ラブ・シーンを観るときのドキドキに近いものがあるな、と。

もっと単純に、ラブ・ストーリーでしたといってしまえば、短くて済むのだけれども。
posted by ruribitaki at 22:43| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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